■会長の時間
この度の東日本大震災ならびに津波で被災された皆様、また被災地に所縁の深いご関係の皆様に心からお見舞い申し上げます。
本日26日未明(現地25日夕)仏ドービルで開催されている主要国首脳会議(G8サミット)において菅直人首相が国内1千万戸の屋根に太陽光パネル設置を目指す「国際公約」をしました。その財源確保も含めて「実現可能な目標」として閣内で意思統一された上での発言であれば問題ありませんが、彼1人の単なる思い付きでのパーフォーマンスであれば、国際的な信用を失うことにもなりかねず、ただでさえ首相がコロコロ交代し前任者の「国際公約」が反故されるとの不評を受けている日本ですので、トップの発言には責任を持って欲しいものです。2009年に鳩山前首相が国連演説で「日本の温室効果ガスの排出量を2020年までに25%削減(1990年比)」と先進国でも突出した高い目標(EU20%、他は具体的な数値提示なし)を世界に約束し各国の喝采を浴びましたが、すぐに政権交代して責任逃れ、今回の菅首相公約も退陣すれば反故される単純なものではありません。国際的なアピールも必要ですが、もう少しデータに裏づけられた統一見解やマシな外交をしてもらいたいものです。
今月欧州出張で20日朝に帰国し例会に直行しましたが、行く先々で東日本大震災や津波、原発事故等の質問攻めを受けました。普段は訪問国の取引先とミーティングなのですが、今回のスイスでは取引先(Bio-Starth AG)の50周年パーティーで招待を受けた63ヶ国のうち32ヶ国の代理店の代表達と3日間行動することとなり、彼らと話す機会が多くありました。スウェーデンやマレーシア、モロッコなどロータリーバッチをつけている代表も多くいました。映像規制や一部だけを大きくクローズアップした外国メディア報道の影響やトリニダード・ドバコ、キプロスなど日本の地理を良く分かっていない国も多く、日本全体が汚染の被害を受けていると誤解しているケースも多くありました。考えさせられたのは原発賛否の激論をしていたフランス人とドイツ人が、最終的に「両国の利害は一致」となったことです。というのは、19基58ヶ所の原子力発電所を持つフランスは原発大国(仏75%日29%、米20%)ですが、脱原発のイタリアや隣国ドイツなどにも電力を供給しており、ドイツはフランスの上得意先、またドイツもフランスから廉価安定供給されないと経済に支障がでます。つまり原発推進と脱原発の両国は共存なのです。事実前述のG8でも原発賛否には一切言及されずあくまで「自然エネルギーの強化」になっています。原発の安全性向上は勿論のこと技術大国日本の底力を発揮して、廉価で安定供給できる地球に優しいエコエネルギー技術がより開発されることを願います。
今回、直接取引のない国の人達と話をすることが出来、世界各国からの温かい支援に対して感謝していることを彼らに伝えましたが、日本人の持っている「逆境の中でも周りを気遣う心の豊かさや精神力の強さ、高い民度」に驚きと尊敬の念を全員が抱いていました。そして「日本人の底力とパワーは世界No.1だから早い復活と復興を信じている」と心の底から口々に言ってもらえたことが非常に嬉しく誇らしく思えました。優れたDNAを持った国民性であること自負し、その国民から選ばれた政治家にはもっと外交手腕を発揮し、民間レベルでの親善交流以上の国際貢献と発言の重みや責任を意識してもらいたいと強く再認識した今日この頃です。
【来客紹介】 |
2名 |
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【出席報告】 |
23年5月27日(第458回例会) |
会員総数 |
出席免除会員 |
出席会員 |
欠席会員 |
出席率 |
27名 |
1名 |
18名 |
8名 |
69.23% |
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【幹事報告】
〔メールBOXに配布〕
1)岡部ガバナーエレクトより支援金箱 2)クラブフォーラム 委員会引継ぎ資料
3)次年度各委員長へ活動計画書提出のお願い