国際ロータリー第2660地区 立野 純三 ガバナー
皆さん、こんにちは。2660地区2015~16年度ガバナーを仰せつかっております立野です。よろしくお願いします。大阪ユニバーサルシティロータリークラブは、長年に渡り地区の運営・事業に貢献をいただき感謝しております。本年は、川上さんには災害支援委員会、小林さんには社会奉仕委員会、斎藤さんには青少年活動委員会、東さんには国際奉仕委員会にご出向いただき、ご活躍いただいております。有難うございます。
まず、最初に私がガバナー研修としてこの1月にアメリカサンディエゴで開催されました国際協議会初日の晩餐会で、ラビンドランRI会長が熱い思いで話された本年度RI会長テーマを5分程度にまとめました映像をご覧いただき、その後私が本年度方針の中で、7つの重点項目を掲げておりますが、その中から大阪ユニバーサルシティロータリーでご参考になればと思う項目をお話をさせていただきます。最後に、12月4日・5日に開催されます2660地区 地区大会の案内ビデオをご覧いただきます。
皆さん、今ラビンドランRI会長が熱い思いで語られているビデオを見ていただきましたが、どの様に感じられたでしょうか。私はサンディエゴで、お話をお聞きした時は、本当に感動し、ロータリーに対する考え方に共感致しました。本年度のRIテーマは『世界へのプレゼントになろう Be a gift to the world』2660地区の方針は『変革を!ロータリーを通じて奉仕(プレゼント)を!』です。
大阪ユニバーサルシティロータリー 笹田会長は、本年度のクラブ運営方針の中で、二つの大きな行事として「ロータリークリスマス」は回数を重ねその輪は意義と共に広まりっています。「15周年記念パーティ」では、これまでお世話になった方々に感謝とお礼のプレゼントを込めて開催しましょうとかかれています。また、出席が楽しみになるような「和やかな例会」を心掛け、例会では「進んで挨拶をしましょう」「メーキャップに出かけよう」と皆さんに二つのことをお願いされております。
本年、私は地区方針の中で重点項目を7つ掲げておりますが、その中に戦略計画委員会を各クラブにぜひ立ち上げて頂きたいとお願いしています。そこで、戦略計画委員会についてですが、一般的なロータリークラブとして、私の考えをお話させていただきます。
新入社員として入りたくなる会社とは、「働いて楽しい」「堅実に成長している」「業界で光っている」「リーダーが素晴らしい」「給与がいい」等、様々な理由があると思うのですが、いまの各ロータリークラブが他のボランティア団体と比べてみた時に、どのような魅力があるのでしょうか。各クラブに戦略委員会を立ち上げていただき、中長期ベースで、魅力があり、楽しく存在感のあるクラブになるには、どのようにするべきかを考えていっていただきたいと思います。もし、人数が少なくて専門の委員会を作るのが大変だと思われるクラブがあれば、他の委員会の中で、中長期の戦略を検討していただいても結構かと思います。皆さんの企業においても中長期の戦略計画をたて、売上・利益・将来の自社の存在価値を高めることを目標に掲げ、日々達成するために努力をしておられると思います。しかしながら、ロータリーは単年度制です。毎年RI会長テーマ、地区ガバナー方針、クラブ方針がその年毎で変わり、継続性がありません。各クラブによって問題になる重点テーマが違うと思いますが、クラブにあったテーマを見つけだし、内部からみて楽しく素晴らしい、外部から見て魅力のあるクラブにしていただければと思っています。たとえば、貴クラブでしたら笹田会長の方針の中に、「各委員会において、いろいろな活動が計画されていますが、その根幹は例会であり、例会に出席をして会員同士が顔を合わせることからすべてが始まる。出席が楽しみになるような“和やかな例会”が開催できるかどうかが鍵である」とおっしゃっておられます。例えば、会長のこの考えを重要テーマとしてクラブで決められたとすると、一年一年、年度が変わろうとも継続し、年ごとに進み具合をチェックして、定めた目標を達成して頂きたいと思います。各クラブには、何かキラリとひかる魅力やセールスポイントがあると思います。クラブのコア「中心となる部分」、それをより一層輝かせる事が出来るかどうかがクラブの差別化を生むと考えます。大阪ユニバーサルシティロータリーは、素晴らしいクラブです。メンバーの方々も活発に奉仕活動をされていますし、クラブ内の親睦も深く、充実したクラブライフを過ごしておられると聞いております。参考までにですが、私のホームクラブである大阪ロータリーも昨年、戦略計画委員会を立ち上げ、5月にはアンケートを実施しました。アンケートの内容は、「大阪ロータリー会員数はどうすべきか」「大阪ロータリーの例会運営について」「大阪ロータリーの公共イメージはどうか」「大阪ロータリーの将来どうあるべきか」等でした。アンケートの回答に基づき問題点を探り、今戦略計画委員会で検討をしています。大阪ロータリーを今以上に活気あふれる明るい楽しいクラブに変化をさせていくつもりです。
次にグローバル補助金、地区補助金についてお話をさせていただきます。大阪ユニバーサルシティロータリーは、職業奉仕・社会奉仕・国際奉仕、それぞれに素晴らしい奉仕活動を展開されておられます。各奉仕委員会が協力をして実施されている「ロータリークリスマス」は地域に根差した素晴らしい事業です。ぜひ、継続していかれることを願っております。
ここで、私の国際奉仕の原点といいますか、興味をもたせてくれたきっかけについて少しお話をさせて頂きたいと思います。私が大阪青年会議所時代に、何か国際的な社会貢献をしたいと考えていた時に、国際婦人福祉連盟の有志の方々とご一緒に1986年、世界的NGO団体セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの設立に携わりました。自分のライフワークとして18年間にわたりこの団体の理事長を務めさせていただきました。セーブ・ザ・チルドレンと申しましても、ご存じない方も多いと思いますので簡単に概略をご説明させて頂きます。第一時世界大戦後の1914年、戦災で両親や家を失ったヨーロッパの悲惨な状況にあった子供達をみかねたイギリスのエブランタイン・ジョブ女史が、これらの恵まれない子供達を救うことを目的として始めた団体です。ヨーロッパやアメリカでは有名な団体で信頼をされています。今、世界で50ヶ国以上が加盟をして世界各地で活躍をしています。なぜ私が18年間もこの団体のお手伝いが出来たのかと言いますと、最初にフィリピン ギマラス島にお金の寄付をして村中の人と一緒に小学校を建設しました。その小学校の竣工式に出席をした時、村中の人達から熱烈な歓迎を受けた事、そして何よりもその学校を使用する子供達が本当に素晴らしい笑顔で迎えてくれる姿を見て、今迄経験したことのない感動を味わいました。それからは、フィリピン ピナツボ火山による被災者への緊急援助、ベトナムでの児童の栄養改善、ネパールでの学校建設や文具支給等、様々な活動に参加をし、子供達の笑顔を見れるうれしさに、SCJを続けることが出来ました。
まさに「百聞は一見にしかず」現地に行き、実情を知ることがボランティア活動には重要だと思いました。皆さんも、今迄ロータリー財団に多くの寄付をされていると思いますが、頂いたご寄付はすべてグローバル補助金・地区補助金等として、海外の医療関係の改善、子供達の栄養改善、教育環境の改善、震災復興への取り組み等に活用されています。ぜひ、貴クラブが取組んでおられる社会奉仕や国際奉仕に一人でも多くの方が関心を持っていただき、活動して頂きたいとおもいます。きっと爽やかな感動を味わうことが出来ると思いますし、クラブの活性化にはこの上ないミッションになることは間違いないと考えます。これは私の個人的な考えですが、現地に行きニーズを引出し、それにこたえる形で奉仕活動をすることも大切ですが、それ以上に大切なことは、そのボランティアの主旨を理解することが何にもまして重要だと思います。ロータリー財団の奉仕活動のエネルギー、原資となるロータリー財団への寄付に、ご協力をお願い致します。
次に、会員研修についてお話をさせていただきます。
貴クラブは、クラブ研修リーダーの活動計画に「クラブの特長と実情に応じた研修計画を作りたい」と書かれておられます。今からお話させて頂きます内容が、新入会員のオリエンテーションについて参考になれば幸いです。たとえば、皆様の会社に新入社員が入って来られたら、新入社員研修をされると思います。外部の新人研修に参加をさせるのか、社内でOJTを行い、上司や先輩達がいろいろと日々の行動を通じて指導をされているのではないでしょうか。もちろん会社によって研修を行う理由は違うと思いますが、私の会社では仕事を一日でも早く覚えてもらい、それぞれの部署で役に立つようになってもらいたいと思っています。ロータリーもそれぞれのクラブによって新入会員に対するオリエンテーションの内容は違っています。私が所属しております大阪ロータリーは、新入会員が入会する時に情報委員会でロータリーに対する心構えやロータリーとは何かを一通り説明をしますが、その後は例会や奉仕の場で先輩ロータリアンがその都度指導をします。すなわちOJTでロータリーを学んでいきますあるクラブは、新入会員の方々に早い時期にオリエンテーションを行いロータリーとは何か、各種奉仕活動の意義等をわかりやすく説明をし、理解をしてもらえるように努めておられます。「鉄は熱いうちに打て」のことわざ通り、新入会員の早い時期に十分研修をされるかどうかによって、途中退会の防止になると思います。少しで早く、クラブ研修リーダーが、貴クラブにあった新入会員の研修マニュアルを作成されますことをお願い致します。また、会員研修などで何かお困りのことがあるようでしたら、ぜひご相談頂ければと思います。
次に、ポリオ撲滅についてお話をさせていただきます。
ロータリーは1979年にフィリピンの子供たちにポリオ予防接種をはじめて以来、パートナー団体とともに懸命にポリオ常在国の子供達にワクチンを投与することによって、現在全世界でポリオの発症数を99%減らす事に成功しました。2015年の発症をみてみますと、アフリカのナイジェリアでは7月現在野生型ポリオの発症がないまま1年が経過。ソマリアでは昨年8月に発症以来この一年発症なし。ナイジェリアは9月にポリオ常在国リストから除外され、アフリカ全土で野生型ポリオの無発生期間が1年を経過しました。このままアフリカ全土で3年間、野生型ポリオの無発生期間が継続すれば、アフリカ地域でポリオフリーが宣言されます。残る常在国は、パキスタン・アフガニスタンに2ヶ国になりました。RIが2018年にポリオ撲滅を宣言できるように、ロータリアン全員一人ひとりがポリオ撲滅に関心をもってもらい、もし何か機会があればロータリーがポリオ撲滅に取り組んでいることをロータリーのブランディングの為にもPRして頂くことをお願いします。撲滅が迫っている疾病なのに、なぜ依然としてハイレベルの予防接種活動とサーベイランスが必要なのか。それは、ポリオを撲滅するための唯一の方法だからです。仮に手をゆるめるようなことがあり、仮にわずかでもウイルスの拡大を許したら、ロータリーの長年の活動は全て水泡に帰すこととなります。簡単に拡大してしまうポリオの恐ろしさを皆さんもご存じのはずで、何十年もかけて築いてきたものが一瞬にして崩れ去ってしまうのです。あと少し、ファイナルインチです。2013年、国際ロータリーとゲイツ財団は、ポリオ撲滅活動のパートナーシップを拡大し、今後5年間、ロータリーのポリオ撲滅に
寄付をすれば、ゲイツ財団から2倍の寄付額が追加されます。ロータリーはポリオのない未来をプレゼントすると世界の子供達に約束しました。その為にも、会員一人当たり50ドル以上の寄付をロータリー財団へお願いします。なお、ポリオのない世界が実現すれば、今後20年間で400億ドル~500億ドルの経済効果があると推測されます。私たちは「ポリオ」との闘いに勝たなければなりません。ぜひ、ロータリー財団へのご協力をお願いします。
最後に、もう一つのお願いがITです。
RIは大きく変わり、RIに対する要望や申請などは、全てITを利用しなければなりません。マイ・ロータリーに自らが登録していただく必要があり、登録をしていただくと、ウェブサイトから、自クラブの活動内容が確認出来たり、会員コーナーでは、「元気なクラブ作りのために」や「会員増強ガイド」など、充実したクラブづくりに役立つさまざまなリソースをダウンロードできます。ロータリー・クラブ・セントラルやその他オンライン・ツールを利用して、RIの内容や疑問点、ロータリーの動きが理解でき、きっとロータリー活動が楽しくなると思います。私もそうですが、皆さんの中にも、ITを扱うのが苦手な方もおられると思いますが、ぜひトライをしてみて下さい。きっとITを扱うのが面白くなると思います。この7月1日から、ロータリーメンバーには新しい会員プログラム「ロータリー・グローバル・リワード」が始まっております。パソコン・スマートフォン・タブレット端末から利用できる新しいプログラムです。このプログラムを利用すれば、世界各地でレンタカー、ホテル、レストラン等の割引を受けることが出来ます。ただし、割引を利用できるのは、繰り返しますが、マイ・ロータリーに登録した会員のみとなりますので、ぜひ登録をして活用して下さい。そして、新入会員勧誘の時に、ロータリーに入会すればこの様な特典があることをアピールして下さい。もしわからないことがあれば、地区広報委員会に問い合わせをいただければ、ご説明をさせていただきます。
それでは最後に、12月4日・5日に開催されます2660地区 地区大会のPRビデオをご覧ください。
今回は従来の地区大会と違って、少し変則的な開催となります。
一日目は、RI会長代理ご夫妻歓迎晩餐会から始まり、晩餐会はリーガロイヤルホテルの宮川シェフが大阪産の旬の食材を使いおもてなしをさせていただきます。エンターテイメントとして、日本が誇る「関西二期会」によるウィンナオペレッタ 喜歌劇「こうもり」をお楽しみいただきます。二日目は、11時から世界的に活躍する若きアーティストのヴァイオリニスト庄司 紗矢香さんとピアニスト 小菅 優さんの「夢のデュオ・コンサート」が開催されます。ぜひロータリアンの皆さんをはじめ、お子さん、お孫さん、ローターアクト、インターアクト、ご友人の方々、多くの方に素晴らしい演奏をお聞き頂きたいと思っております。メインの特別シンポジウムは“究極の職業奉仕”「関西発のイノベーション―最先端研究から創薬へ」のタイトルで、大阪大学 岸本名誉教授、京都大学 本庶名誉教授、お二人による基調講演を開催致します。
尚、地区大会のご案内では申込締切日を9月30日としておりますが、10月末日まで追加申込をしていただけます。どうか、晩餐会・コンサート・本会議・特別シンポジウムにふるってご参加いただきますようお願い申し上げます。
最後に、大阪ユニバーサルシティロータリークラブの益々のご繁栄を祈念しまして、公式訪問を終わらせていただきます。
有難うございました。