■会長の時間
『雨は降り出す 屋根の薪ャぬれる 背中で餓鬼ャ泣く 飯ャ焦げる』 (俗謡)
桂米朝さんが落語『帯久』で語る。
「も、悪なると何もかも悪なりますなあ。弱り目に祟り目、泣き面に蜂、貧すりゃ鈍する、藁打ちゃ手ェ打つ、便所へ行たら人が入っとおるちゅうぐらいで……」 (『桂米朝コレクション4 商売繁盛』 ちくま文庫)
悪いときに悪いことが重なるのは実生活でもしばしばあることだが、掲出の歌はその極端な例だろう。詠まれているのは、おかみさんか、あるいは女房に逃げられでもしたご亭主のほうか。一つひとつは取るに足りない些細な厄介ごとも、一度にこれだけ集中して起こると、泣くとか嘆くでは収まりがつかず、すべてを放り出して「ギャオーッ」と叫びたくなるのが人情かもしれない。
雨よ降れ、薪よ濡れろ、餓鬼よ泣け、飯よ焦げろ、それでも命をとられるわけではあるまいサと、ここは開き直るしか手がないようで
ある。
〈最悪の日に生まれたものには/悪い日も快いであろう〉 (高橋健二編訳 『ゲーテ格言集』 新潮文庫)
文豪ゲーテもこう言っている。つらいときには、この俗謡をおまじない代わりに口ずさみ、「まだマシ、まだマシ」と自分自身を励ましてみるのもいい。
【来客紹介】 |
0名 |
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【出席報告】 |
26年4月25日(第585回例会) |
会員総数 |
出席免除会員 |
出席会員 |
欠席会員 |
出席率 |
35名 |
2名 |
27名 |
6名 |
81.82% |
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【幹事報告】
本日は、「メールBOXへの配布資料」・「回覧資料」 ともにありません。