■会長の時間
【人間の世界には、真に煩悶すべきほどのことなどはない】
ギリシアの哲学者プラトン(B.C.427年~347年)のことば。
人間の世界は、人間がつくっているのである。だから、そこから生まれてくるもろもろのものは、人間の知思によって解決できないわけがない。どのようにむずかしい出来事でもかならず、いつかは光明が見出される。命がけで煩悶する事柄などないはずである。ひとりで解決がつかなかったら、ふたりで考えよ。それでもだめだったら時にまかせるとよいだろう。かならず結末がつくと説いている。
袋小路のなかに迷い込んで出られず、いつ解決がつくのかと思い悩んでいる人びとの多くは、たいてい劣等感の持ち主である。自分ではどうにもならないと信じきって、内心であきらめている。どのような錯綜した迷路にもかならず出ロはある。どうせやってもできはしないという気持を捨てて、まず歩き出さなければならない。
世の中で、成功者いわれ、尊敬を集めている人の少年時代、あるいは成功する直前までの、世の評価を調べてみるとよい。ほとんどの人が、劣等生といわれ、馬庇だと蔑まれ、気狂いではないかと笑われている。が、他人からなにをいわれようと、自ら信ずる道をそれこそ馬鹿みたいに歩ぎ続けた人が、最後に栄光の座についている.偉人だって、天才だって、われわれとさしてかわりのない一面をもっているのである。そう思うと心がやすまる。
数学の大天才といわれ、世界的な数学者として生涯を終わった岡潔は、小学校、中学校時代には数学が苦手で、入学試験にまで失敗している。数学がなぜできないのだろうと、悩みに悩んでいるのである。劣等感は誰もがもっている。完全な人間などいないのだから当然だろう。
「アキレスの腱」は、どんなにすぐれた人物にもある。もし、どうしてもかなわない、あの人にはいつも負けてしまうという相手がいたら、なんでもよいから、その人のあらさがしを丹念にしてみる。きっと欠点が発見できるはずである。鼻があぐらをかいているとか、手の指が短いとか、案外せっかちで、あわて者だとか、なにかをみつけて、なんだふつうの人間じゃないか、自分のほうが長所をたくさんもっているぞ、と居直ることである。すると自信がわいてくる。
あるいは、いつも気圧され、どうしても堂々とふるまえない相手がいたら、彼も人、我も人と考え、自分と同し欠点はないかと、やはりさがしてみるとよいだろう。いろいろな共通点がさがし出せるにちがいない。たくさんの共通点かあるとわかると、圧迫感はいつの間にか消えてしまい、対等な気持で接しられるようになる。
【来客紹介】 |
2名 |
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【出席報告】 |
25年9月13日(第559回例会) |
会員総数 |
出席免除会員 |
出席会員 |
欠席会員 |
出席率 |
32名 |
2名 |
23名 |
7名 |
76.67% |
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【幹事報告】
〔メールBOXに配布〕 1)第3回理事会報告