■会長の時間
【気随に成り行き候はゞ、一日一月と延び、一月は一年と遅々に及び、一生空しく打ち過ぐべし】
徳川幕府初期の大老、家康の従弟にあたる土井利勝が、子孫のために残した『土井利勝遺訓』のなかの一節。
人間は好き勝手に生きていると、つい怠けぐせがついてしまう。一日でやるはずの仕事が一月に延び、一月でやる予定だったものが一年も遅滞する。で、ずるずるとあたら一生を空しく過ごす結果になる。しっかりと心して毎日を生きなければならない、と教えている。まったくそのとおりである。まるでわがことを注意されているような気がする。
人間は生身である。一日でやる予定の仕事が、なにかの都合で三日にも、四日にも延びることがあるのはしかたがない。が、こんなとき、けっしていってはならないことばがある。
「どうせできないだろうと思ったけど、やっぱりできなかった。オレはだめだ」
こんな気持になってしまうと、「一日は一月と延び、一月は一年と……」なる。「どうせ」「やっぱり」「しかたがない」「やむを得ない」など、あきらめを表現することばは、いったん口にすると、ひと言ごとに、意欲は減退していく。
多少、仕事が予定より遅れても、「計画どおりにはいかなかった。が、よくここまでやれたじゃないか。予定をオーバーしたのは、計画の立てかたが悪かったからだ。この次からは、周囲の状況、自分の力をよくみきわめて計画を立てよう」と、自らを励まさなければならない。失敗を正当化することばは麻薬のように心を蝕んでいく。避けたほうがよいだろう。
自分の問題として考えるとわかりにくいが、他人からのことばにおきかえるとよく理解できるのではあるまいか。
たとえば、なにかに挑戦して失敗したとする。気落ちして帰ってきたところヘ「そうか。だめだと思っていたけれど、やっぱりだめだったか。君の力もその程度だったんだな」といわれたらどうだろう。再び、挑戦しようとする気力は失われるにちがいない。
「そうか。大丈夫だと思っていたけれど、だめだったか。しかし、時の運もあるさ。君の力があれば次はきっと成功するよ。こんどの失敗を反省材料にして、また頑張るんだね」といわれたらどうか。「よし、やろう」と意欲的になれるだろう。
ことばには、不思議な魔力がある。消極的で、マイナス面ばかりを強調して、自分にいっているとそのとおりになる。が、よい面を繰りかえしていると、しらずしらずに積極的な気持がわいてくる。
【来客紹介】 |
1名 |
|
【出席報告】 |
25年4月12日(第540回例会) |
会員総数 |
出席免除会員 |
出席会員 |
欠席会員 |
出席率 |
32名 |
2名 |
22名 |
8名 |
73.33% |
|
|
【幹事報告】
〔メールBOXに配布〕
1)第10回理事会報告・第1回次年度準備理事会報告
2)第22回ゴルフコンペ 最終のご案内 (参加者のみ)
3)職場見学会の詳細について (参加者のみ)
〔回覧資料〕
1)他クラブより例会変更のお知らせ(大阪大淀RC・新大阪RC)