■会長の時間
【汝自身を知れ】
西欧の故事。よく雀みて自分自身を知れということ。
ギりシアの中央部にコリント湾が深く入り込んでいる。その奥の北側にキルラの港がある。港から見上げると、海技2457メートルのパルナッソス山が望める。この霊山の麓に、有名な神託所であるデルポイのアポローンの神殿がある。むかしは全ギリシア世界から貢納物が絶えず、神殿にいたる参道の両側には、諸国から送られてくる献上物を納めるための宝の庫が立ち並んでいたと伝えられている。
アポローンの神殿の前室には、七賢人とよばれていた人々の、人生についての金言が刻まれていた。そのなかのひとりである、アテネの立法家ソロン(B.C.640~560年ころ)のことばが、「汝自身を知れ」である。
もともとは「自分の分限を忘れるな」との教訓だったが、文字どおり、「自分自身の人間性を深く掘りさげて研究しよう」という意味になり、哲学の合言葉となったのは、哲学者ソクラテス以降である。
小アジアにあるギリシアの植民地ミレトスの人ターレス(B.C.624~546)は、哲学の祖といわれ、「万物の原素は水である」と唱えている。それ以来、ギリシアの哲学者は、宇宙の森羅万象を研究の対象としていた。が、ソクラテスに至って、自分自身の無知を悟ることが、知ることのはじめであるとして、人間自らを研究対象とするようになった。そして、人間性の研究は弟子のプラトンやアリストテレスに受け継がれていく。
哲学祖ターレスも、「汝自身を知れ」といっている。あるときある人に、
「この世の中でもっともむずかしいことはなんですか」と尋ねられて「自分自身を知ること」と答えているのである。また、
「いちばんやさしいことはなんですか」と問われて「他人に忠告すること」といっている。さらに
「いちばん楽しいことはなんですか」と尋ねられて、「目的を達成すること」と返事をしている。
ソクラテスといえば、妻クサンチッペのことが思い出される。人間研究の大家でありながら、後世の人々から悪妻の代名詞として使われるほど、すごい女性と結婚している。自らの結婚生活をふりかえってソクラテスは、
「結婚して、良い女房に当ったら人生これほどの幸福はない。そしてだ、もし悪い女房に当ったら哲学者になれるよ」と自嘲をこめて述懐している。
【来客紹介】 |
1名 |
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【出席報告】 |
24年11月16日(第523回例会) |
会員総数 |
出席免除会員 |
出席会員 |
欠席会員 |
出席率 |
31名 |
2名 |
25名 |
4名 |
86.21% |
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【幹事報告】
〔メールBOXに配布〕
1)IMご案内のための例会訪問について 2)移動例会と地区大会のおしらせ 3)台湾姉妹クラブメール
〔回覧資料〕
1)2012春のライラ報告書 2)大阪交通災害遺族会「パンジーだより」
3)海の子学園広報紙「うみっこ19号」 4)他クラブより例会変更のお知らせ(大阪本町RC)