「食にまつわる雑談」 川上 大雄 会員
人は皆さん、美味しいものが好きですね。しかし、美味しいというのも、ただ味が良いだとか、これは好物だというだけではなく、雰囲気だとか誰と食べるかとか、美味しさを構成する要素はいろいろあると思います。
その中で私が最近思うのは、その食べ物の歴史を勉強することによって、もっと味わい深いものになるということです。
例えば身近なところで中華料理と中国料理の違いはなんでしょう!?
日本でいう中華料理というのは だいたい台湾系の料理なんです。神戸南京街の方々は、たいてい台湾系の華僑です。
中国料理というのは大陸系で、大きく分けて、北京料理 上海料理 広東料理 四川料理が四大中国料理と呼ばれています。
しかし、これは非常に大雑把な分け方で、中国に行くと各省(例えば山東料理であるとか湖南料理であるとか)に数え切れないぐらいの料理があります。この話を掘り下げていくと途方もない話になってしまいますので、身近な料理の話をしましょう。
皆さん大好きな“麻婆豆腐”の正式名称をご存知でしょうか?正式には“陳麻婆豆腐”と言います。
これは陳さんの奥さんが麻婆(あばた面)だったことからあばた面の陳さんの奥さんの豆腐の料理という意味なんですね。
因みに本場四川での麻婆豆腐は ほとんどの日本人が食べれないぐらい辛いです。唐辛子辛いのではなく、山椒(花山椒)が山盛りで舌が痺れるのです。これは四川は内陸にあり関節炎が多く、それを防ぐためだと言われています。
このように普段何気なく食べている料理も調べてみるとおもしろい話がいっぱいあります。
是非、食べ物に興味がある方はその歴史を理解してみてください。きっと一味違った深い味わいになると思いますよ!