「心育て Part11」 河田 英子 会員
人は相互に影響しあって生きています。豊かな心は人生を豊かにします。人との出会いを喜ぶ心を持ち、又よりたくさんの経験から学び、苦しみや悲しみ悩みまでも含めて、より一層許容力にとんだ寛容な温かい人間に育ちたいと願っています。
その一方、他の言葉を聞きいれられず、人として独善的な自分もいます。共に喜び、共に悲しむどころか、我さえよければいいという愚かなる自我は恐ろしいと思うのです。
人として生まれることは幸せなこと。「人身受けがたし 今すでに受く」という言葉は、他の草木・動物・生物ではなく、人としての尊い生命を戴き、その命があるからこそ、こうして苦楽を受けることができるのだから。
試練は人を大きくするといいます。たくさんの昔話の中には、主人公が様々な苦難を経て、知恵や勇気や温かい心、優しさたくましさを心身にたくわえていきます。古今東西を問わず「桃太郎」「一寸法師」「安寿と厨子王」「オズの魔法使い」「家なき子」「レ・ミゼラブル」「アラジンと魔法のランプ」「わらしべ長者」「花さかじいさん」「王子とこじき」「小公女」「小公子」「ロビンソンクルーソー」などなどの本から、読書を通して心を学ぶことを幼い頃より躾けたいと願います。受験や偏差値やと追い立て、少ない余暇をTV・ゲーム・DVD漬けにすると、子どもの心はすさみ偏狭になり、人を思いやる心はなくなります。
心育ては愛を伝えることです。毎日が感謝にあふれる生活にしていきたいものです。