「ハーブの効能」 龍岡 恵子 会員
ハーブ(herb)とは、元来はラテン語で草本性の植物、つまり草木の事を言いますが、一般的にはヨーロッパで薬用やスパイス等として有用な草全般の事を言います。
簡単に言えば、人々に役立つ植物すべてだと思ってもらえれば良いかと思います。
たとえば唐辛子やブラックペッパー等の調味用や薬用に小量使われる草もハーブと呼ばれていますし、香料のような使い方やリラックスのためのアロマオイルもその一つです。
最も身近なもので言えばハーブティーが一番分かりやすいでしょう。
ハーブには効能の強い物もあり、フィーバーフューなどは偏頭痛の緩和に良く使用されています。このような使い方をするものを、特にメディカルハーブと呼ぶ場合があります。
メディカルハーブは生活習慣病に有効だと言われていて、糖尿病や高血圧の症状を改善してくれるものもあります。
薬用と謳われるハーブの中には、効能が強すぎるものもあるので、利用には注意が必要です。
ハーブはまた食材として味付け、香り付けにも使われたり、お茶(ハーブティー)として使われたりしています。香りを利用する方法としてはポプリや精油等として使われています。
古くから一般的に使用されてきたハーブの歴史について。
その歴史は古くて、ヨーロッパでキリスト教の発祥以前から使われており、ヨーロッパのキリスト教以前の宗教との繫がりが深いと思われます。
ヨーロッパ中世を襲ったペスト(黒死病)の蔓延を救ったのも、ハーブの知識とされ、例えば、セージやマジョラム、ローズマリーなどを酢に漬けておいたものを飲んだり、身体につけるとペストの感染を防ぐとされた。
現在になってからの研究によるとこれらのハーブは抗酸化作用が強く、免疫力アップする効能が分かっています。
効能と言っても、基本的に薬のように強い効能がある訳ではありませんが、心を落ち着かせたり、目覚めをよくしたり、抗酸化力がある物など、数多くの種類があり様々です。ハーブティーやアロマオイル、燻して煙から摂取する事も出来ます。
サフランやミント等は一般的に食用として多くのレシピで用いられています。独特の香りと色で、料理の色づけに用いられます。ブイヤベースやパエリアには欠かせないハーブです。
ミントはガムやお菓子などの食品だけでなく、歯磨き粉や発毛剤などにも添加されています。アロマテラピーに多く用いられる。成分としてメントールが含まれるが、ミントの爽快感、冷涼感はこの成分です。育て方が簡単なのでキッチンでも育てられます。
タイムはシソ科のハーブで、カレーのスパイスにも使われています。肉にローズマリーをまぶすと、肉の鮮度を保たれ、腐りにくくなります。
眠れない時にはカモミールやラベンダー等をブレンドしてハーブティーにすると寝付きが良くなります。