「学校と塾との関係」 ゲストスピーカー 乾 佐和子 氏 (皆川 祐一 会員 ご紹介)
小学校の講師を奈良県で1年、大阪市で5年させて頂いた中で、奈良の子ども達と大阪市の子ども達との違いを感じました。
全員が、というわけではないのですが、子ども達には、やはり走り回って身体を動かせる自然があることが大きいと思います。では、自然の少ない大阪市の子ども達はどうすればいいのか。それには、ご家庭の力が大きいと思います。
小学校は、手、体を使うことで、“自分で触る”“作る”“自失敗したらやり直す”という体験を経験させてあげられる場です。塾で学ぶことも大事にしてもらっていいのですが、小学校では勉強の他に学べることがたくさんあります。確かに塾の方が難しい問題をたくさん教えてくれますが‥
学校、塾、習い事など、何に重きを置くかは、親御さんの思いをそのまま子供は感じ取るので、さりげない日々の中で、ちょっとした言葉じりに気を配っていただけたら嬉しいです。本当に子供は素直なので、「お母さん、学校なんてどっちでもいい、塾の方が大事って思ってるわ-」とすぐ感じ取ってしまいます。それはそのまま学校での態度に表れます。塾の送り迎え、塾のお弁当作りなど、子ども中心で回っている中、学校の中で“待てない”子どもが多くなっています。
同じ課題に取り組んでも苦手な子もいるので、そこを理解して“待てる”子になってほしいです。ご家庭の協力なしにはそうはなりません。
けんかをした際、叱るのは簡単ですが、なぜそうなったのか、そこには何かイライラすることがあったのではないか、今日、昨日、もっと前から、、、もしかしたら、学校や塾、お家でのことに何かあったのでは‥、そんなことを考える時間をご家庭でもとって頂けたらと思います。
子供にとって小学校の6年間はとても長く大事な時間です。ご家庭のご協力あってこそです。相手を思いやれる子供に育っていってくれるよう願っています。