「いっぱい甘えてもいい? ロータリーXmas によせて」 ゲストスピーカー 海の子学園 大阪市立入舟寮 城村 威男 氏
* はじめに
今日は、12月の「ロータリークリスマスinUSJ」を前に、ご招待いただく子ども達の育ってきた環境や、生活の背景を少しでも知って
いただきたくお話しをさせていただきます。
* 児童養護施設って? 施設のことを知ってください
* 子ども達の生活 施設で生活する子ども達の事を知ってください
* 入所の理由
* 子ども虐待について
* 施設で育ち、頑張っている子ども達のこと・・・・・
*「ロータリークリスマスinUSJ」によせて・・・
おじいちゃん・おばあちゃんが孫を連れて一日USJで遊ぶ、そんなイメージをこちらは勝手に描かさせていただいておりました。
たとえば少しくらいのわがままを言ってもいつもニコニコ優しい眼差しで見ていてくれるとか、いつも手をつないでもらうとか、頭を
よしよししてもらうとか、自分だけのためにこっそり何かしてくれるスペシャルな事があるとか・・・・施設の子ども達はお菓子などを
買うのも、何かするのもみんなと一緒が原則なので、自分だけのスペシャルがありません。小さい頃私たちも祖父や祖母、親戚の
方から「お母ちゃんには内緒やで・・・」と言いながらこっそりジュースや菓子を買ってもらったり、お小遣いをいただいたりしたとき
のドキドキ感は特別でした。そんな気持ちになれる行事があったらなぁという大きな夢が、今ではまさにそのとおりになっています。
本当にありがたいことです。
この12年間を振り返ると、雨の日もむっちゃ寒い雪の日もありました。食べ過ぎて吐いてしまった子、お漏らしした子、着ぐるみが
怖くてずっと泣いてた子、ウッディの登場でパニックを起こしていました。帰りたくないとロンバーズダイニングの柱にしがみついた
子もいましたが、想い出すのは子ども達の満足そうないっぱいの笑顔です。その笑顔は本当に子ども達のことを想い一生懸命に
係わっていただけたからこそと思っています。
* おわりに 今日のお話を聞いてくださったみなさんにお願い!
今年も間もなくロータリークリスマスがやって来ます。是非子ども達をいっぱいいっぱい甘えさせてやって下さい。わがままを温かく
見守ってやってください。子ども達にスペシャルなおっちゃん、おばちゃんに、爺、婆になってください。
それが親から離れ、我慢しながら施設で頑張って生活している子ども達の小さな心に灯る明かりとなるはずです。
ありがとうございました。