■会長の時間
【一将功成りて万骨枯る】
中国の故事。
中国の唐代の末期。大唐といわれ、文化が咲きほこる牡丹にたとえられたほどの唐の国も、しだいに政治か乱れ、各地に戦乱がまきおこって、急傾斜の道をころげ始める。
武将たちは、いまこそ功名をあげて富貴をとるべき絶好の機会だと、戦火を広げ、民衆をかりたてて戦いつづけた。士地は荒され、徴兵されていった民百姓は、各地で転戦するなかで死んでいった。故郷を離れて、あてもなく流浪していく名もない人々も多かった。こんな時代をなげき、悲しんで、詩人の曹松は、次のように歌っている。
沢国の江山、戦図に入る。
生民なんの計あってか、樵魚を楽しまん。
君にたのむ、語るなかれ封侯のこと。
一将功成りて、万骨枯る。
平和な山も、川も、いまは戦火にまきこまれた。木をきり、魚をとっていた庶民ののびやかな暮らしも、もうつづけられない。将軍たちよ、諸侯に任ぜられるなどという話はやめてくれ。将軍が功を立てて出世するかげには、骨となってくちはてる名もない何万もの人がいるのだぞ、といった意味。
「一将功成りて……」とは、ひとりの将軍がはなばなしい手柄をたてるかげには、戦場にに散って、むなしく骨となるたくさんの兵士たちの犠牲がある。けっして将軍だけの武勲とすべきではなく、そのかげの力となった人々を忘れてはならないということ。
武勲に輝く将軍のかげには、多くの兵士たちの白骨があった。が、これは将軍と兵士との間柄だけにある関係ではない。咲きほこる文化、華やかな政治のかげにも、かえりみられず枯れはてていく万骨があるのをやはり忘れてはならないだろう。
エリート・コースを歩み、出世していく高級官僚のうしろには多くの縁の下の力持がいる。財をなした富豪の足もとには、たくさんの労働者の汗と涙がたまっているのである。
陳陶という人も、同じような詩を書いている。
誓って匈奴を掃うと、身をかえりみず
五千の貂錦 胡塵に失う
憐れむべし 無定河辺の骨
なおこれ春閨夢裏の人
誓って匈奴を討つと、身をかえりみず出ていった。が、五千の兵士たちは、辺彊の砂塵のうちに倒れた。いまは無定河のほとりに、あわれな骨が残るばかり、ああ、いまも故郷にいるその妻子たちは、春の夜の夢うつつに、なおなつかしい夫たちの姿を求めているであろうに……。
現代生活の現実もまた同じではあるまいか。
【来客紹介】 |
0名 |
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【出席報告】 |
25年6月21日(第549回例会) |
会員総数 |
出席免除会員 |
出席会員 |
欠席会員 |
出席率 |
32名 |
2名 |
23名 |
7名 |
76.67% |
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【幹事報告】
〔メールBOXに配布〕
1)IM報告書
2)IM協力金の返金
※ 次年度 親睦活動委会・SAA のメンバーの方々には7月からの受付当番表を入れています。 よろしくお願い致します。
〔回覧資料〕
1)大阪大淀RC創立40周年記念誌
2)他クラブより例会変更のお知らせ(大阪なにわRC)
3)例会場変更・事務局移転のお知らせ(大阪東淀-ちゃやまちRC)