「大相撲について考える」 大屋 準一 会員
大相撲は日本相撲協会が主催する相撲興行です。
学生、社会人の相撲もあるが、一般に相撲と言えば大相撲をさす競技興行で、主な競技場の名称が≪国技館≫であることから、≪国技≫の認識が広がっているが、特に法令で定められているわけではありません。
相撲の歴史は『古事記』や『日本書紀』、『続日本紀』、『日本後紀』等にも記述が見られ、奈良時代には勅令をもって宮中で相撲を観戦し天覧相撲と称された。
1909年(明治42年)6月2日、初の常設相撲場となる両国国技館が落成し相撲が国技とされた。
1925年(大正14年)裕仁親王(後の昭和天皇)の台覧相撲に際し、皇太子の下賜金により現在の天皇賜杯が作られました。
1926年(大正15年)1月場所から優勝掲額のみであった個人優勝者に、賜杯が授与されることになり個人優勝制度が確立する。
その間も開催場所、興行日数は変遷していき1939年(昭和14年)5月場所より15日間となる。
力士の条件
義務教育を修了した23歳未満の男子(23歳以上でもアマチュア横綱等は幕下付け出しでOK)
新弟子検査で身長167Cm以上、体重67Kgが最低合格ラインであるが、ある一定の体格以上かそれ以下かで受ける検査は異なる。
第一検査の合格ラインは身長173Cm,体重75Kg以上で第二検査は必要ないが、最低合格ラインの場合は第二検査で背筋力、握力、垂直飛び、50m走、ハンドボ-ル投げ、反復横とび等の検査を受けて基準以上の成績で合格となります。
合格者は力士として認められ前相撲から土俵人生が始まります。
そして場所後には相撲教習所に6カ月間通い実技と学科の授業を受ける。
外国人力士には言葉、文化、習慣等の問題があると指摘されています。
力士の報酬(非常に複雑な制度ですが簡単に計算すると)
横綱 年額 4,551万円
大関 年額 3,723万円
三役 年額 2,632.5万円
平幕 年額 2,058.6万円
十両 年額 1,622.1万円
幕下 年6回場所ごとに 15万円(力士養成員)
3段目 年6回場所ごとに 10万円(力士養成員)
賞金
幕内 1,000万円 十両 200万円 幕下 50万円
3段目 30万円 序二段 20万円 序の口 10万円
三賞賞金
殊勲賞、敢闘賞、技能賞 いづれも200万円で一人で複数の受賞は可能です。