「京都リサーチパークの新しい取り組み」 池山 博文 会員
8月26日は京都まで職場見学会でお越しいただきありがとうございました。そのとき参加いただいた方々には京都リサーチパーク(以下KRP)について細かく紹介しましたので、本日はKRPの新しい取り組みについて紹介します。とはいえ職場見学に参加されなかった方々も多いので、KRPについても簡単に紹介します。
KRPは23年前に、JR京都駅から一駅の丹波口駅から徒歩5分にあった大阪ガスの京都工場跡地に、民間での全国初のリサーチパークとして開業しました。現在250社、2600人の方々がオフィスやラボをかまえています。
事業内容はオフィス・ラボの運営管理、コンベンション施設の運営、ベンチャー支援や産学公連携活動です。
本日ご紹介する新しい取り組みとは、「プロジェクト主導型」のテナント誘致活動です。
舞台は元の京都市工業技術センターを改修したKISTIC(京都産業科学技術総合イノベーションセンター)。
通常の不動産業はオフィスなりラボなり、箱を作ってテナントを誘致するだけですが、今回はKISTICという箱に京都市のご協力により京都産学公共同研究拠点「知恵の輪」を開設していただきました。そしてそこに京大の平尾一之教授の「先端光加工プロジェクト」と、植田充美教授の「バイオ計測プロジェクト」というふたつのプロジェクトが誘致されました。
「先端光加工プロジェクト」はレーザーを用いた最先端の加工技術で、具体例としてはフェムト秒(10-15)レーザーによる一括三次元光加工があります。ここではこのプラットフォームで先端光加工を中心に、技術開発、製品化、産業の創出を行っていきます。そしてこれら最先端の加工機械を使用することができます。
また「バイオ計測プロジェクト」では、バイオ産業の創出になくてはならない計測という先端的な基盤技術を民間に開放し、最先端の計測機器が安価で使用できることによって、中小企業を初めとした産業界の発展に役立てます。
KRPとしては、これらの最先端プロジェクトのマグネット効果(プロジェクトに興味ある企業が集積する)を活用してKISTIC棟のテナント誘致を進めていきます。ご興味のある方々はぜひ私にご一報ください。