■会長の時間
『私のような素人は、桜が満開の時、その咲いている花から色をとれば簡単に桜色がとれると考えてしまうのですが、実は全然そうではない。桜の花をいくらトラックに何杯分も集めてきてグツグツ煮てみても、色は全然とれません。薄ぼんやりした灰色がとれるだけです。　　　（中略）　
これも志村さんに昔教えられてびっくりしたことですが、桜の色は桜の木の真っ黒なごつごつした皮からとる』　　　　　　（大岡　信）

王貞治氏の一本足打法を想像していただきたい。宙にうかせた右足は、バットがボールをとらえる瞬間に着地する。着地したときの歩幅（右足の小指から左足の小指までの距離）は常に87センチだという。何百回、何千回振ろうと、寸分も狂うことはなかった。
87センチは畳の横幅分に等しい。畳の上で素振りを繰り返し、歩幅の目盛りを身体に刻み込んだ結果である。どれほどの数を振ればそうなるのか、素人には見当もつかない。
詩人の大岡信氏（1931～）が、染織家の志村ふくみ氏から教わったという桜の話にも一脈、通じるものがあるだろう。球場の夜空に架かるホームランのアーチが美しい「花びら」ならば、深夜黙々と素振りをする畳の上は「真っ黒なごつごつした皮」にあたる。皮あってこその花びらである。
野球に限らず、すぐれた人物からはその技をぜひとも盗み取りたいものだが、拍手喝采に包まれた花びらの色を盗もうとしても、たいていは徒労に終わる。人目につかない場所にある皮を探し当てて、孤独な鍛錬を盗む以外にはないらしい。
サンテグジュペリの『星の王子さま』で、キツネが王子さまに告げた言葉を思い出す。
「肝心なことは目では見えないんだよ」

秋山　千尋　＝本日は卓話日、よろしくお願いします。
橋本　　勉　＝今年は自分の仕事での移動距離を毎日カウントするようにしていますが、先週の時点で４万キロ、地球一周分に到達
　　　　　　　　　しました。　今年ここまで大きな病気をせずにきたことに感謝して。
近藤　嘉一　＝６月の初めというのに暑い日が続きましたね。　秋山さん今日は卓話ですね。　楽しみにしています。　よろしく。
中井　周治　＝梅雨入りしました。　むしむしして、いやな季節ですが、笑顔を出して頑張りましょう。
斧原　邦夫　＝秋山さん、悪戦苦闘有りての今日の４２年と推察させて頂き、心から敬服致します。
大輪有加子　＝ちょっと嬉しいことがありました。
髙野　幸雄　＝梅雨入りした様です。　しばらく うっとおしいですね！
和氣　勝海　＝やっと誕生月をむかえました。　誕生日プレゼント、決めさせて頂いたもの やっと手にすることができました。

平成２５年度は㈱友電舎にとっては設立４０周年記念式典を迎えることが出来たという、おめでたい年でありました。
今４２周年を迎えて、あらたに振り返り見れば、昭和４８年１２月に株式会社と「法人化」した時は社員数僅か８名、そして４０年間企業として存続させて頂いた事は中小企業にとって１００社に１社と言われています。「創業は易く守成は難し」と言われる所以です。
これも一重に社員の皆様方、得意様、協力会社の方々のお陰です。この節目の年を再度スタートの年として原点に戻り、第４２期は「思いやりの経営」に徹するという事になりました。得意先様、社員同志、協力会社への「思いやり」の心です。
今、６０有余年経った日本は豊かになったのに政治、経済、社会に於いて行き詰まりの状態にあるのは「個人主義の風潮」と「弱肉強食」の中で他人への思いやりの心の欠如です。却って貧しい時代の方が他人同志の助け合い精神が充足していました。
人生の原理、動物行動学権威者コンラッド・ローレンツは「若い頃、肉体的苦痛を味わった事がない人は、長じて不幸な人生を送る事になる」と言っています。
「思いやりの経営」に徹するには社員一人一人が変わらなければ達成できません。
そして周囲が人と人との交わりを大事にしていく気持を毎日持ち続けると同時に感謝の心を常に持ち合わせると会社は必ず働き甲斐のある職場になり利益は後から追いついてきて大きな成果が上がるものです。これからも限りなく不可能への挑戦をし続けて、そして変えよう！変ろう！をモットーにして進んで行くつもりです。

ユーデングループHD株式会社
（株式会社友電舎、株式会社ユーデン、株式会社ユーデンテクノ）
代表取締役会長　秋山　千尋